今回は「従業員のコンディション維持」についてのお話をしたいと思います。
住宅建築コーディネーター協会には、住宅に関わる防犯アドバイザーとして、
「元警察官の防犯コンサルタント」が在籍しています。
家の防犯対策へのアドバイスをはじめ、建築業界の方が陥りがちなトラブル解決など、幅広い範囲がサポート対象です。
今回は、そんな防犯コンサルタントならではの視点で、
「従業員のコンディションを向上させるための手法」をご紹介します
ところで、補導される子供の傾向をご存じですか?
防犯コンサルタントは、警察官時代に数多くの補導の現場に立ち会ってきました。
その経験を通して感じたことは、補導される子供たちにはある共通点があるとのこと。
それは、
「家族と食卓を囲む習慣がない」
ということです。
では、家族との食卓習慣が、なぜ補導という形にあらわれるのでしょうか?
家族のコミュニケーション不足が大きな要因に
これは、防犯コンサルタントが過去、目の当たりにした実例です。
16〜17歳くらいの少年を、ある日補導したとのこと。
話を聞くと、高校は中退し、現在は左官の仕事をしているそうです。
その子は特殊警棒を保持しており、それは犯罪ギリギリの状態です。
少年を連れて帰ってもらうために父親を呼び、父親は謝罪し交番を後にしました。
しかし、交番を出てからその少年と父親は別々に帰って行ったそうです。
防犯コンサルタントはこの状況に問題があると指摘します。
「なぜ夜間に一人で出歩いていたのか」
「なぜ特殊警棒を持っていたのか」
「何か不安や不満があるのか」
こういったコミュニケーションを面と向かってできないことが、子供たちを非行に走らせる要因とのこと。
そのコミュニケーションを取るための場が
「食卓」
です。
もちろん、食事以外でも、顔を見て会話する機会が十分にあるのであれば問題ありません。
しかし、子供が中学生・高校生になってくれば、家族全員が顔を合わせる機会はなかなかあるものではありません。
携帯ごしに会話をするのではなく、互いの顔を見ながら子供に目を向けられているかどうかが、大きな違いとなって現れてくるようです
仕事の現場でも考え方は同じ
上記では家族間のコミュニケーションの話をしましたが、この「家族」は「会社」と置き換えることもできます。
従業員の顔を見ながらコミュニケーションを取れていますか?
悩みや不安をかかえる従業員に気がつけていますか?
ここに危機感を感じるのであれば、例えば2週間に1回程度は一緒に食事をするなど、
積極的にコミュニケーションを取る場を設けてみてはいかがでしょうか。
突然の休職や離職になる前に、ぜひ対策を講じてみてください。